2018年10月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      

twitter

ねこちか


picture pieces

  • 手作りシュシュ 6
    日々のカケラたち

好きだ!


  • 笑うかのこ様 1 (花とゆめCOMICS)

« 出目金 一 【太芥】 | トップページ | 電池残量が少なくなりました »

2016年10月 9日 (日)

Especially Kiss

twitterのタグで「太芥を書く」の3rtで接吻太芥。
学パロしばりでどこまでいけるか。

Especially Kiss

残暑を乗り越え、台風のシーズンも過ぎれば秋の気配はより色濃くなる。
この屋上で難なく過ごせるのもあと少しだろう。次第に風は冷たく強くなり、落ち着いて昼食など摂っていられる季節ではなくなる。
日差しは暖かいが時折びゅうっと煽る風にひやりとしたものを感じて、芥川は首を竦めた。隣りに座り紙パック飲料のストローを口に咥える太宰もぶるりと身体を震わせた。
「うーん、肌寒くなってきたねぇ」
ずずっと音を立てて最後の一口を飲み干すと、太宰はストローから口を離して言った。中身を確認するようにパックを振ってみるが、ストローがカラカラと当る音しかしない。
芥川は頷いて熱を起こすように掌を擦り合わせた。
「そろそろ屋上も居られなくなりますね」
三年の太宰と一年の芥川。先輩と後輩といった間柄だが、部活が同じでも委員会が同じでもない二人は奇妙な縁で一緒にいる。
太宰はくしゃり、と紙パックを手で潰すと先ほど食べ終わったサンドイッチのラップの入ったレジ袋に放り込んだ。ゴミの入ったレジ袋を風で飛ばないように、二人の間に置いてあった芥川の弁当箱の下に潜らせる。
それから太宰はずい、と自身の身体を芥川の身体に擦り寄せた。腕と腕が触れたところからじんわりと互いの熱で温まる。芥川が暖かさにほっと身体の強ばりを緩めると、太宰がその肩を抱いてきた。

芥川は、あ、と思う。

期待するようにドキドキと早鐘を打つ鼓動と、期待通りに近づいてくる端正な太宰の顔。
芥川はほとんど意識せず唇を薄く開いて、そこに太宰の唇が落ちてくるのを待っていた。
鼻先が触れるくらいまで目を開けてお互いを見つめる。そうして息が肌を撫でるくらいまで近づく頃ゆっくりと瞼を閉じた。
ふに、と唇と唇が触れて、そしてすぐに太宰の舌が芥川の咥内に入ってくる。ねっとりと舐められるのに答えるように己の舌を絡ませれば、ぢゅと強く吸われて次に唾液を送り込まれる。
角度を変えながら吸われ絡められるのに懸命に舌を動かし、唇を貪り合った。
気がつくと太宰は両腕で芥川を抱きしめ、芥川も太宰の背中に腕を回していた。
ぴちゃぴちゃという水音と、はぁと短く息継ぎする音だけが二人の間にある。
足を運ぶものの少ない屋上とはいえ、いつ誰が来てもおかしくない場所でこのような行為をすることに戸惑いがないわけではない。
それでも何度も繰り返された行為に慣れてしまったといえばそれまでだが、いつしか太宰との口づけに言いようのない快楽と気持ちの昂揚を感じ始めていた芥川はやめるという選択肢を選べずにいた。

くちゅり……さすがに息が持たないと思い始めた頃太宰の唇が芥川の唇から離れていった。
はあ、と息をついて芥川は目を開ける。微笑んだ太宰が目の前にいた。
「ふふ……気持ち良さそうな顔してる」
言うと太宰は芥川の頬を長い指でなぞり、またその唇に唇で触れてきた。今度は触れるだけで離れていく。
「気持ち、いいです……」
芥川はとろんとした表情のまま呟いていた。どうしてこんな気持ちになるのだろう。答えが解らないまま繰り返されることに、不思議と嫌悪感はなかった。
ぼんやりと考えているところから徐々に意識を戻していくと恥ずかしさも甦ってくるのだが、また次の時には受け入れているのだろう。
視線を外せないままじっと相手を見つめていると、満足げな笑顔を浮かべた太宰が言った。
「私も、芥川君とのキスはとても気持ちがいいよ」

特別に……

« 出目金 一 【太芥】 | トップページ | 電池残量が少なくなりました »

二次創作」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: Especially Kiss:

« 出目金 一 【太芥】 | トップページ | 電池残量が少なくなりました »