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2016年10月22日 (土)

シュガーポッドに媚薬【乱与】

大遅刻で乱歩さんお誕生日おめでとう。
これは乱与になってるのかしら……本当は10月1日コーヒーの日にアップしようと考えていたネタです。

シュガーポッドに媚薬

コーヒーの香りで目が覚める。いつもと違う白い天井にそうか昨夜はここに泊まったんだっけ?と、寝具から漂うほのかな花の香りを感じて思い出した。
今居る寝室とダイニングキッチンとを隔てるドアが薄く開いていて、その隙間からコーヒーの香りと共に微かな音も届いている。
身体を起こしドアへと近づくと小さいながらもラジオの音だということが解る。ローカルFMだろう、ヨコハマの今日の天気を告げているようだ。
そうっとドアを開けるとこの部屋の主である彼女が、こちらに背を斜めに向ける形でダイニングテーブルの椅子に腰掛けている。
白いワンピースに深い赤のカーディガンを羽織った姿でテーブルに頬杖をつき、雑誌でも眺めているのだろうか時折紙を捲る音がする。
頭上にいつもの蝶の髪飾りはなく、彼女も起きて間もないことを示していた。
突っ立っていたところで仕方がないので僕は彼女に近づき声を掛けた。

「おはよう、与謝野さん」

彼女、与謝野さんは頬杖をついていた手から顔を離しこちらを見上げて微笑んだ。
「おはよう、乱歩さん。よく眠れたかい?」
座った与謝野さんに立っている僕。彼女が着ているワンピースは肩ひもの細く華奢なキャミソールワンピース、と言ったか、そんな頼りない感じの衣服で、上から見下ろす僕の目には与謝野さんの白い胸元がしっかりと映る。
乳房こそ衣服に隠れてはいるが、そこに昨日僕がつけた痕が残っていることくらい推理するまでもなく容易に理解できる。
つまりは、昨夜、僕と与謝野さんはそういうことをした訳で、そういうことをする関係にあるのだ。
敢えて言ってはいないので探偵社内でも知っているものはごく僅かだろう。

そんな僕の視線に気付いたのか与謝野さんはにっこり笑って立ち上がると言った。
「乱歩さんもコーヒー飲むだろ?ぼさっと立ってないでお座りよ」
流し脇の水切り籠から伏せてあったカップを取り出すと、調理台に置いてあるコーヒーメーカーに手をかけてコーヒーを注ごうとする。その前に僕はひと声かけた。
「ミルクと砂糖たっぷりね」
言って今度は僕がテーブルに頬杖をつく番だ。くすくすと笑う与謝野さんが「はいはい」と言いながら冷蔵庫からミルクを出し、小さなミルクパンに入れて温める。
コーヒーの香りと温まったミルクの香りが混ざったカップを僕の前に置いた。続けて白磁のシュガーポットも添えてきて言うのだ。
「お好きなだけ、どうぞ」
シュガーポッドの蓋を開けると四角いブラウンシュガーがころころと入っていた。それをひとつふたつと摘んで入れて、三つ目を持ち上げた時まだ傍らに立ったままだった与謝野さんを見上げた。
「ん?何だい?」
首を傾げる彼女の口元にブラウンシュガーを持っていき、唇をそれで軽く突く。
ん?と言うので、あ、と口を開けてみせると真似をして開けてくれた。まだ紅の引かれていない淡い桜色の唇の隙間からブラウンシュガーを放り込む。
反射で口を閉じた彼女の頭を引き寄せ、その唇に吸い付く。彼女の口の中で角の取れたブラウンシュガーをお互いの舌で飴のように溶かし合って、それを僕は飲み込んだ。
ん…と鼻に抜ける声に気を良くして、僕はゆっくりと唇を離し、そしてミルクのたっぷり入ったコーヒーを口に含む。
味わうようにこくりと喉を鳴らした。

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