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2016年11月 5日 (土)

腕の中の金糸雀【太芥】

ベッドの上で半裸でいちゃいちゃしてくれませんかね、と思って書き始めた太芥。
半裸要素は薄いですけど、そういう流れですよというのを感じていただければ幸い。
タイトルはきっとやつがれちゃんは太宰さんの腕の中でいい声で啼くよね、っていう気持ちの表れです。

腕の中の金糸雀

素肌にコットンのシーツがさらさらと気持ちのいい朝。お互いの温もりでしっとりと暖まった布団の中は居心地が良く、遮光カーテンの隙間から明るい光りの線が射し込んでも離れがたかった。
今は何時頃だろう、随分と日が高くなっているようだと思い自分は時計を見ようと頭をくるりと動かそうとした。それはこちらをすっぽりと抱きかかえている腕に拒まれる。
「太宰さん、そろそろ起きませんか」
腕の主、太宰治に僕、芥川龍之介は声を掛けた。もぞりと動いた相手は薄目を開けてこちらを見るとすぐに目を閉じて抱きしめる腕に力を入れ直した。
「えー?もうちょっとこうしていたい」
幼い子供のような物言いに口元が緩みそうになるが、抑えて聞き返す。
「しかし、腹も空いてきたのでは?」
昨夜夕餉を摂ってからの時間を考えると空腹を覚えるのではないかと思ったのだ。朝餉であっても大切な人を長く待たせるようなことはしたくないので、要るならば準備に起き上がりたい。
「芥川君は空いたの?」
「いえ、其れ程では……」
「じゃあ、もう少しこうしていよう」
まさかこちらの腹具合を聞かれるとは思わず、正直に答えると太宰さんは身体の密着を強めて告げたのだった。

抱き枕のように抱えられて彼の吐息を項に感じる。温もりにウトウトと瞼を下ろしていくと、身体に回された腕がもぞもぞと動きだしその掌や指先が意思を持ってこちらの肌の上を這っていくのに気がついた。
「だざいさん……」
掠れ気味の声で問えば、さらにその手は確かな意図でこちらの欲を煽ってきた。
脇腹をさすり、臍の窪みをなぞり、薄い胸板まで手が上がってくる。期待する自身がゆるりと持ち上がり、浅ましく腰が揺れる。すると臀部に硬く熱を持ったものが当り、相手も昂揚していることが解る。
そのことに嬉しさを感じる自分に気づき、肌を重ね快楽に身を委ねることを教えられた相手がこの人でよかったと実感するのだ。

「太宰さん、その、する……のですか」
期待半分、困惑半分で問うてみる。求められる気持ちは嬉しいが昨夜も夜中過ぎまで行為に及んでいた為、身体的に応えられるか自信がない。
その間にも彼の手はこちらの身体を弄り、項や背中への口づけも増えてくる。
困ると思いながらも身体は正直に快楽を拾いつつあり、自身の口から漏れる吐息は熱を含んだ甘いものになる。
ちゅ、と項に吸い付きながら相手の指先が胸の突起を摘んできた。
突然訪れた直接的な刺激に「あっ…」と声が出る。
「君が美味しそうな匂いをさせるからいけないんだよ」
熱い息を耳に吹き込まれて、いよいよ僕の中心は芯を持って上向いた。
それをみすみす逃す彼ではない。やんわりと掴まれゆっくりと扱かれていく。後ろからガッチリと抱きとめられて身体を捩ることさえ侭ならない中、自分はもう逃れられないのだと観念することにした。

だから……

何とか首を捻りこちらを翻弄する彼と視線を合わせようと身体を動かした。
「太宰さん、お願いです。顔を、合わせてください。口づけを……させてください」
懇願すれば、彼は美しく妖しい笑みをたたえ囁くのだった。

「よくできました」

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